みなさんこんにちは。あまねこです。
本記事ではXR創作大賞の応募作品として「VRやARが広告にどのような影響をもたらすのか」をテーマにして、今までの広告の歴史を振り返りながら将来の広告がどのようになるのか。自分の妄想を繰り広げていこうと思います。
広告の歴史
確認できる世界最古の広告は紀元前2500年。パピルスと呼ばれる紙に化粧品の広告を載せているのが最初の広告だと言われています。
日本最古の広告は江戸時代前期。飲食店などの看板やのれんが広告としての役割を果たしていたとのこと。
最初の広告媒体
世界最古:パピルス紙
日本最古:看板 のれん
大きな転換点である新聞広告
明治時代に新聞という「誰でも多くの情報を手に入れる媒体(マスメディア)」が生まれ、この新聞に公告が打たれるようになった。これが広告業界における大きな転換点だったと言われています。
そこから技術が進み、ラジオ、テレビ、雑誌、パソコン、スマホ等が発明されました。共通していることは「誰でも多くの情報を手に入れる媒体(マスメディア)」であるという事。
情報が集まりやすい場所には広告が生まれるものだということがわかります。
各メディアの広告の特徴
新聞:一面広告、チラシなど
ラジオ:音声広告
テレビ:CM
雑誌:一面広告など
パソコン:バナー、Youtube広告など
スマホ:バナー、Youtube広告など
そして、それぞれのメディアが生まれた年が下記のとおりです
メディアが生まれた年
新聞:1869年
~56年後~
ラジオ:1925年
~28年後~
テレビ:1953年
~30年後~
パソコン:1983年
~24年後~
iPhone:2007年
「XRが来るのは25年後の2032年なのか?」と予想することが出来るかもしれません。
ですがOculusQuest2が普及していること、グローバル企業の急速な成長などを考慮するのであれば、20年後の2027年以内にXRが普及するのではないかと予想することも出来ます。(この辺りを考えるのは野暮かもしれません)
次の章では「XRの広告」はどのようなものか。一度VRとARに分けた後に、それらを合わせたXR広告がどうなるのかを妄想を交えながら考えてみます。
VR広告
VRにおける広告はパソコンやスマホのネット広告とあまり変わらないのではないかと思います。
利用する場所が室内であるという事、スマホやPCと同様にディスプレイに映像を描写して利用するという2つの点が共通しています。
これは従来のPCやスマホとあまり変わらない気がします。
とはいえ、スマホやPCにはない没入感がVRに存在するので、没入感を利用したゲーム内での宣伝は大きく変わるのではないかと思います。
ゲーム内での宣伝
VRゲームは従来のゲームと異なりまるでゲームの世界に入り主人公となって遊ぶような体験を得ることが出来ます。
なので、ゲーム内に宣伝広告を表示させるような機会というものが今後出てくるのではないかと思います(以下ゲーム内広告と呼びます)
しかしながら、ゲーム内広告を表示させるには遊んでいるゲームの世界観と広告がマッチングしていなければユーザーに不満足を与えてしまうでしょう。
例えばドラクエVRというものがあって、最初の街を歩いていると商店に脱毛の広告があったら最悪ですよね。
商品を販売させるための広告ではなく冒険の道の途中で「次の街まで〇km」のようなゲーム内のヒントを看板広告として表示させるような方法が面白いのではないかと思います。
「なぜこのような道に看板が置いてあるのだろいう。そういえばこの道は他の場所よりも整備されているな。ということは道が繋がっている国は友好的な関係を結んでいるのかもしれない」
上記のような想像力を書き立たせながら実際に街に行ってみると「昔は友好的だったけど今の王様が敵対視しており今にも友好関係がなくなりそうだ」と衝撃の事実が判明するような。
ゲーム内広告を設置することでゲームの世界観のヒントを得ることができ、真相を探っていく。
VRの没入感を利用した広告を設置することでよりゲームに没入していくような体験をユーザーに提供することが出来るのではないかと思います。
これを利用すれば、バーチャル渋谷RPGのようなゲームを作り、ゲーム内でミッションをこなしつつバーチャル渋谷の店舗で商品を購入し実際に渋谷から商品が送られる。
バーチャル渋谷や店舗がよりリアルめいたものにするためにゲーム内広告を利用するのが有効になるのではないかと思います。
続いてはAR広告について想像していきます。
AR広告
AR広告は従来の広告やVR広告と大きく異なるような分野になるのではないかと思います。
なぜかといいますと、ARグラス越しに現実世界を通すことで現実世界にある広告を全て書き換えることが出来るから。
それに加えて、空間に映像を映すことが出来るようになるので今までと全く異なった広告を打つことが出来るようになります。これは広告だけでなく他の分野をARで活用する場合にも同様のことが言えると思います。
多くの可能性を秘めている中で、僕がテンション上がるようなAR広告をいくつか紹介します。
全ての看板広告などをデジタル化する
渋谷や原宿駅前、名古屋駅前など都市や地方都市の周辺には多くの看板広告があり、それらがARグラスによってすべてデジタル看板に置き換わります。
看板広告のほとんどは長方形をしているのでARデバイス上で「長方形の形をしているものを看板として認識」し、サーバーから送られた広告情報をARデバイス上に表示するというものです。
これによりあらゆる看板がデジタル化し、なんでも映すことが出来るようになります。
看板全てをコカ・コーラにすることも動物のイラストにすることも可能ですし、看板を複数枚利用して映画泥棒が逃げるような映像を映すことも出来るでしょう。
この全ての看板をデジタル化することによって、広告が存在しない世界を作ることも出来ます。
看板広告を消す
看板全てとデジタル化することが出来るということは「広告をすべて消す」ことが出来ます。
ありとあらゆる広告がARグラス越しに見ると無くなる。今まで当たり前のように存在して邪魔だと思っていた広告が全て消すことが出来ます。
「そんなこと出来るわけない」と思うかもしれませんが、Youtubeプレミアムに登録することでYoutube上の広告を非表示にする機能があるので、不可能ではないとおもいます。
あれだけやかましいと感じていた広告が全て無くなった東京の街並みを想像することはできるでしょうか。僕は正直想像できません。
「ありとあらゆる世界から広告がなくなったら人間はどのような行動をとるのか」という前代未聞の実験もARグラスで実現できるようになります。
広大な自然に囲まれた人たちではなく、デジタルにまみれた都会人を対象にすることによってどのような結果になるのか非常に興味があります。
感想
今回はXR創作大賞が開催されたということで、前々から思っていた「XRにより広告がどのように進化するのか」と文章にしてみました。
ちなみに僕は広告代理店で働いていません。石川の田舎でVRを楽しみつつブログ発信をしています。
ARの広告は前々から「面白くなるぞ」と感じていたものがあったのですが、VRは考えたことが無くて「あれ、VR広告ってPCやスマホと変わらなくね…?」って思いました。
なのでユーザーに対しての広告ではなく「ゲーム内の主人公に対する広告」という視点で考えるようにして見ました。すると中々面白い事を考えることが出来ました。
没入感が高いVRゲームであれば、主人公に対する広告だとしてもユーザーは当事者のように認知してくれるような気がします。
広告の本質は一体何なのか。この答えで僕が納得しているものがこちらです。
課題を解決するプロセスのことを広告と呼ぶ
XR広告が以前までの広告と何が異なってどのような効果が得られるのかは分かりません。
XRの面白いところは今まで何もなかった空間にコンテンツをもたらすこと、逆に今まであったコンテンツを消すことの2つだと思います。
このXRの特徴が課題を解決するプロセスをどのように表現するか。
今から想像するだけでもなかなか楽しいです。
引用
いつからスマホって名称?iPhone上陸はいつ?…激動すぎるスマホの歴史を振り返る
広告の歴史とは 世界・日本の広告の歴史について基本知識を解説
「広告がうざい」と最近言われるのは理由がある。GO三浦が語る“うざい広告、愛される広告”